各地で進む電子図書館
茨城県鹿行地域にある潮来市。
1960年代にヒットした、花村菊江さんの「潮来花嫁さん」で有名ですね。ご存知ですかね?(汗)そのほか潮来市は、霞ヶ浦や北浦、利根川などに面した「水郷」で有名な都市です。江戸時代には利根川水運の港町として栄え、現在は水郷筑波国定公園の一角となっています。水郷潮来あやめ園を中心とした「あやめ」の名所や、川を巡る十二橋めぐりなど、観光名所でもあります。人口は3万人弱で、米の栽培が盛んなまちです。
潮来のあやめ(wikipediaより)
水郷のまちが始めた先進的取り組み
そんな潮来市が、いま先進的な取り組みをしています。それが電子図書館。
電子図書館は、全国で徐々に増えてきてはいますが、まだまだ暮らしの中に浸透しているとは言いがたい状況です。そもそも電子書籍を好む人の割合も全読者の数パーセントではないでしょうか?
みなさん図書館って利用しますか?僕の住んでいる茨城県土浦市は、昨年駅前に県内最大の図書館を建設しました。蔵書は56万冊となるようで、席数は600、建物の2〜4階までが図書館の施設です。そんな立派な図書館が出来たのに、駅を利用しているのに、行ったことがない、、、。土浦市にできた図書館は平日20:00まで開いているようですが、図書館って平日の夕方には閉館して、日曜・祝日休みってイメージが強くないでしょうか?実際そういう図書館もまだまだ多い。平日仕事をしている人、特に通勤で1〜2時間かけて通っている場合は、なかなか図書館に行けないですよね。そんなわけで僕も図書館を利用していませんでした。
本当は本を借りたいけどなかなか図書館に赴けない、そんな人たちの不の解消をしてくれるのが、電子図書館ではないでしょうか。前出の潮来市では、電子図書館の仕組みを導入しているんです。米国OverDrive社の電子図書館システムを導入することで、図書館に足を運ぶことなく、電子書籍の貸し出しや、返却、予約ができるようにしています。また、オーディオブックなどのコンテンツも揃えているんです。
潮来市立電子図書館
https://itako.libraryreserve.com/10/50/ja/Default.htm
日米で差がある電子図書館の導入
公共図書館における電子書籍サービスの導入率は、日米で大きな差があって、日本ではまだまだ5%以下の導入率であるのに対し、米国は約95%となっています。OverDrive社の電子図書館システムは、北米の90%以上の公共図書館に導入されていて、導入館数は年々増え続けているそうです。
潮来市をはじめとして、電子書籍のコンテンツ数はまだまだ紙書籍数の比ではないですが、スマートフォンの利用者数増や本の電子化が進む中で、今後はどんどんコンテンツが増えていくと予想されます。夜帰りが遅いサラリーマンや、子育て中で外出が困難な人、交通手段がなく図書館へ赴けない高齢者の方、小中学生など、様々な利用者が想定されます。おそらく日本でも当たり前のように、電子図書館が設置されていくのではないでしょうか。
最近電車の中で漫画を読んでいる人をめっきり見なくなりました。本も然り。ちらっと見るとスマホで漫画を読んでいる人が結構います。漫画、アニメ大国ニッポンは、やはりここから変わっていくのかな?スマホネイティブ、電子漫画、電子雑誌ネイティブの世代が、20〜30代になる頃、図書館は間違いなく電子化されていると思う。それまでの間にコンテンツとインフラの整備をしておきたいですね。
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