電子カタログはビジネスに繋げよう
最近様々な会社さんのウェブサイトを見て思うのですが、電子カタログを配布しているところが多くなってきましたね。
僕もその昔住宅メーカーにいた時があって、カタログは営業に行くためのツールなので送ることはなかった。ましてや、ウェブ上から勝手に取っていってもらうなんて、あの頃では考えられないことだったなあ。インターネットがビジネスで使われるようになり、ホームページ、ブログ、メルマガ、SNS、アプリなど、様々なツールが営業や集客にも活用されるようになったので、カタログはウェブ上から自由に持って行ってOKになったのでしょうね。

重いカタログを持ち歩いた時代もあったなぁ
しかしながら、ただ持っていってもらっちゃ勿体ない。せっかくユーザが興味を持ってくれたのだから、その後もその人に有益な情報を送ったり、繋がりを持つことで、いずれは本当に自社のお客さんに なってもらえたらいいですよね。
電子カタログはデジタルのメリットを生かして
電子カタログならそれが可能なのです。と言っても、ただPDFを書籍のように見せるという方法ではちょっと足りない。それはいわゆる固定型の電子書籍で、いわば画像をペラペラ見ているのと変わらない。当然スマホなどの画面サイズに合わせて、字も写真も小さくなり、ピンチアウト(指で拡大)しないととても読めるものではないですね。
先日もとある会社の電子カタログを見ましたが、文字が小さくて見るのが大変でした。スマホで見ていたから余計かもしれません。写真もかなり小さくて、ピンチアウトすると解像度が低くぼやけてしまう。この辺りは電子化の際に最も気をつけなければいけないポイントですね。リフロー型EPUB(画面サイズによって文字が流動する)であれば、文字サイズを大きくしたりも出来るけど、PDFや画像で固定にしてしまうと、そういった基本の機能も使えなくなってしまう。
ましてや、電子カタログを見ながら問い合わせや購入をするといった動きもできません。せっかく紙から電子にするなら、デジタルの強みウェブやアプリとの連携も考えたいですよね。もしその辺りまで機能を充実させないのならば、書籍のように見せるデザインを入れず、PDFを見てもらえればいいわけで、無駄な経費を使うことはないと思うのです。
ウェブやアプリとの連携を可能にすれば、ただカタログをダウンロードして見てもらうだけでなく、ダウンロードをした人の情報を取得したり、取得した情報を管理し、役立つ情報を発信したり、ニュースを送ることもできます。さらに、リアルなイベントに招待して、実際にお会いすることもできるかもしれません。つまり、こちらから情報をプッシュしてフォローすることが可能になるわけです。
カタログが電子化することで、ユーザビリティがアップし、より多くのユーザに情報を見てもらうことができるようになるでしょう。ただ、それだけではなくて、少しの工夫でそのユーザさんとコンタクトが取れれば、より電子カタログの効果があがるのではないでしょうか。
ビジネスにつながる電子書籍
いま僕たちは、これまで紙で出版された既刊本を電子化しようというプロジェクトを進めています。文芸書や小説などはもちろん、ビジネス書や研究成果、士業やコンサル業の方の本まで、あらゆる知の財産を電子化することで永年残していこうと考えています。さらにそれらの電子書籍を、多言語化して世界で共有していこうと試みています。そういった本を電子化する際も、ただ本を電子化(画像化)するだけでなく、ビジネスに繋がるような仕組みを入れていくようにしています。
例えば、士業やコンサルタントの方であれば、セミナーや勉強会、講演会の参加予約ができるようフォームを仕込んだり、直接問い合わせができる(本を買った人限定で)仕組みを入れることで、ご自身の仕事に繋がっていくのではないかと思います。
今後、自社のカタログを電子化しようと思っている企業の方、また自分の出版した本を電子化しようと考えている著者のみなさんには、是非ただの電子化ではなく、その先に繋がるような電子化をしてもらいたいなと思います。
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