現代文化のルーツを探る④こたつ
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現代文化のルーツ
皆さんこんにちは。寒い日が続きますね。
大雪で車の事故や立ち往生が増えています。雪が降っている地域の皆さん、どうぞお気をつけ下さい。
こう寒い日が続くとこたつが恋しくなりますね。こたつに入ってみかんを食べる、冬の醍醐味じゃないですか?皆さんの家にはこたつはありますか?どんなこたつを使っています?こたつにも色々な種類がありますよね。置きごたつに掘りごたつ、今だとテーブルタイプのものもありますよね。広い面積を効率的に暖める省エネタイプのフラットカーボンヒーター、遠赤外線を放出して体の芯からじっくり温めてくれる石英管ヒーター、すばやく暖まる即暖性と長寿命を誇るのがハロゲンヒーターなど、ヒーターの種類も様々です。
いまでは当たり前のように各家庭にあるこたつですが、そのルーツを辿ると室町時代にまで遡ります。
室町時代、囲炉裏の火力を落として灰をかぶせて、その上に短い脚をつけた簀子を置いて蒲団をかぶせたのがこたつの起源と言われています。その後、囲炉裏を床より下げて、床と同じ高さと蒲団を置く上段との二段の櫓を組み、足を入れられる形の掘りごたつが生まれます。
江戸時代になると、やぐらに組んだ台に布団をかぶせた「やぐらこたつ」が登場し、更に囲炉裏の周囲まで床より下げ、現在の掘りごたつのような構造の「腰掛けごたつ」ができました。この頃、こたつは日本では火鉢とともに冬に欠かせない暖房器具として発達していきます。そして火鉢とやぐらを組み合わせた、可動式のこたつもうまれるんですね。一般家庭に普及していたのは、このタイプのこたつが多かったようです。
近代に入ると、一般家庭に掘りごたつが作られるようになります。
1909年(明治42年)、イギリス人陶芸家バーナード・リーチが、どうにも正座が苦手だったので腰掛けるタイプのこたつを提案したのが、住宅向け腰掛け炬燵の最初です。このころまで、熱源は木炭や炭団(たどん)が使われていて、やけどの危険性があったし、一酸化炭素中毒を起こす可能性もありました。大正後期に電気ごたつが発売されますが、一般家庭にはなかなか普及しなかったようです。
昭和に入り、こたつ内で脚を伸ばせるように、やぐらの天板下面に断熱材と反射板を取り付けた上でその下に熱源を置き、更に伸ばした脚が直接触れないように熱源の下に金網を設置するというアイデアが出され、この案を基に1935年には“安全反射コタツ”の名称で商品販売が開始されました。その後はこの「上部加熱式やぐらこたつ」の販売が活発になり、1957年(昭和32年)には東芝が「電気やぐらこたつ」を発売します。これが性能・価格・販売力から全国的に大ヒット。長期に亘ってこの形式のこたつが主流になります。
現在では、冬だけでなく座卓代わりにこたつを通年使う人も多いですよね。家具調こたつや、インテリアとしても重宝する丸型や楕円型のこたつも発売されています。最近はエアコンや床暖房などが普及して、こたつにあたることは少なくなっているかもしれませんが、こたつの歴史と先人たちの創意工夫に想いを馳せながら、こたつでみかんなどいかがですか?
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