来たる5Gの時代 デジタルコンテンツの準備はできていますか?
建築業界にもIoTの波がやってきた
先週東京ビッグサイトで開催された住宅・ビル・施設Week 東京展。
行かれた方もいらっしゃると思います。
住宅、ビル、商業・公共施設など、あらゆる建築物を対象とした建築総合展。建材、住宅設備、工務店支援、ビル管理・運用システム、リノベーション技術、AI(人工知能)・IoT関連技術などが世界中から出展し、建築業界の開発・設計・工事・管理・運用分野の専門家が商談を目的に来場します。
今回は、[高性能] 建材・住設 EXPO、スマートビルディング EXPO、AI・スマート住宅 EXPO、施設リノベーション EXPO、工務店支援 EXPO、不動産テック EXPOと6つのジャンルに分かれて、様々なブースが出展していました。
工務店支援EXPOでは、当社が持つもう一つの団体「コミュニティービルダー協会」の代表理事である浄法寺がセミナー講師を務めました。縮小する住宅市場において、工務店が生き残るためにするべきことは何か?について語らせてもらいました。みなさん熱心にメモを取って聞いてくれましたよ。建築業界の方でもしご興味があったら、ぜひお気軽にお問合せ下さい。個別セミナーも開催していますので。
さて、セミナー後にいろいろとブースを回ったのですが、特に目についたのが、「スマート住宅」「IoT」
「クラウド」「VR」といった文字。IT化の進みが遅れていると言われる建築業界でも、その波はどんどん大きくなって押し寄せています。住宅市場もいよいよ本格的にIoTへとシフトしそうですね。
一例として、株式会社クリーク・アンド・リバー社(東京都港区)の建築事業部ブースでは、“実物以上”の臨場感を提供しながら、顧客にプレゼン・商談・販売可能な建築VR(仮想現実)制作サービス「超建築VR」 が展示されていました。
VR(ヴァーチャルリアリティ)用のゴーグルを装着して、VR空間内で建物を高臨場感を持って自由に歩き回ることが出来るんですね。まるで本当にモデルハウスの中を歩いているみたい。このVRゴーグルなどの機材は簡単に持ち運ぶことが可能で、顧客の家でプレゼンすることもできます。
VRの世界なので、モデルハウスの種類もたくさん用意しておくことができて、建築会社は低予算でモデルハウスを見てもらえるし、顧客にとっては色々な事例が「実体験」できるメリットがあります。
5Gの時代に向けてコンテンツの準備を!
とはいえ、まだまだVRの時代は来ないのでは?という声も聞こえてきそうですが、いえいえ、来年にはスタートするインターネットの5G時代では、高速大容量通信が可能になり、機材なども小型化し低価格で販売されることが予想されています。一家に一台、一人に一台VRゴーグルの時代はもう目と鼻の先に来ているんです。
もし、一家に一台VRゴーグルが当たり前になって、家づくりの取っ掛かりが住宅展示場ではなく、バーチャル住宅展示場になったら?当然この波は想像を遥かに超える速さでやってきます。対応が遅れれば、顧客が全然捕まらないという事態も容易に想像がつきますね。
さらにSNSはもっと生活インフラとして私たちの暮らしに浸透し、信頼できる情報の殆どがSNSを通じてやりとりされるようになるでしょう。大量生産大量消費が終焉を迎えようとしているいま、本当に必要なものを、SNSで繋がる信頼できる人から購入するというスタイルが当たり前になりつつあるんです。
これは何も住宅に限ったことではなく、車や家具などの商材から、美術館や映画館などでもVRが取り入れられ、居ながらにして試乗や家具のレイアウト、デジタルコンテンツの鑑賞が可能になるでしょう。書店も同様で、「本屋さんに行って、目的以外の本に出会ったり、本を手に取ってパラパラめくる感じがいいんだよね」なんて話をよく耳にしますが、それがVR空間で可能になるってことです。そこで必要なのは当然ながらデジタルのコンテンツです。既刊本の電子化が急がれますね。
来年には5Gの運用がスタートします。高速大容量通信、低遅延、複数同時接続が可能になった時、私たちの生活はどう変化し、何が求められるのか?自分の仕事においてどう活かしていくか、何を準備しておかなければならないか、今から考えておく必要がありますね。
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