美化だけではない 経営管理に重要な「5S」を知る一冊
製造業やサービス業などで用いられる「5S」という言葉。ご存知の方も多いと思うが、職場環境の維持・改善のためのスローガンのことだ。職場環境にまつわる5つの言葉の頭文字「S」をとって5Sと呼ばれている。5つの言葉とは、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seisou)、清潔(Seiketu)、躾(Situke)のこと。英単語の頭文字ではなく、ローマ字の頭文字をとっているあたりが斬新だ。さてこの5S、言葉を知っている人に説明を求めると、ほぼ整理整頓と似た意味での回答が返ってくるが、実は単なる整理整頓の発展形とは違う。
整理、整頓、清掃、清潔、躾、これだけ見ると、5Sでやることは決して特別なことではない。どれもあたり前のことであり、どの企業もやっているはずのことだ。しかし5Sを重視している企業は、あえて「5Sに取り組む」という表現を使う。5Sを意識していない企業は「整理整頓に取り組む」とか「清掃に取り組む」といった表現は用いないだろう。 また、整理整頓や清掃はどの企業でもやっている活動で、特別なものではないが、5Sを重視している企業では、5Sを重要な「経営管理手法」だと位置づけている。つまり、5Sに取り組んでいる企業では、普通に整理整頓や清掃をすることと5Sとでは、明らかな違いがあると認識しているのだ。
この5Sについて、ポイントを絞ってわかりやすくまとめた作品『5S改善・美化が追従』(中村茂弘 著)をご紹介したい。
5Sには、経営数値を基に改善を進める『5S改善』があり、きれいになるという「美化」は副産物なのだ。そのため本書では、掃除もその大半をムダと捉え、発生源対策を進めます。読者の皆さんには、本書の方式を利用され、働き易く、安全・確実・早い仕事の追及の一助として、役立てて頂けると思う。また、本書は電子書籍のため、書のページ数は少なく制作されている。その分、本文内に【映像】と記された箇所でYouTubeへアクセスすることが可能になっており、約5分程度で有効な情報を得ることが可能である。
改めて5Sの本質を捉えて実践して頂くのに、おすすめの一冊だ。
『5S改善・美化が追従』(中村茂弘 著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VFZNCRD/
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