日本の経営者は本を書こう
去る4月12日(金)当社で初めてのビジネス交流会をスタートした。「山元ビジネス塾」と称したこの交流会は、国際的ビジネスマンとして、造船業界、ゲーム業界で数々の伝説をつくり、国際展示会を打ち立てた山元雅信氏を塾長に迎え、ランチタイムをビジネス発展に繋げようと企画したものだ。名刺交換と挨拶で終わる交流会はよくあるが、せっかく時間を割いて集まるなら、それだけではもったいない。互いの仕事やキーパーソンを紹介しあったり、出来ることを伝え合いながら、相互に協力し合える場、良き仲間の発掘の場を創り出そうという思いから開催を決定した。30名近くの経営者や起業家、そして各業界のエキスパートたちが集ってくれ、互いの仕事について熱意を持って語り合ってくれた。
日本にはなんと素晴らしい会社や団体があるのだろう。改めて実感した。100年以上続く老舗が世界で最も多いのは、ここ日本だ。今回集まって下さった皆さんもそうだが、日本の経営者にはぜひとも本を出版して、その名や活動を世界に発信してもらいたいと思う。そんな企業出版についてまとめた、過去の記事を改めて紹介させてもらいたい。
100年続く老舗大国日本
IT市場を席巻し、その動向に人々が注目し、新しいサービスや端末がリリースされると、世界中で一斉に利用される。そんな有名企業群が「GAFA」だ。いずれもアメリカに本拠地を置き、世界中にサービスを展開している。「GAFA」とは、 検索エンジン の「 Google 」、デジタルデバイスの「Apple」 、SNSの「 Facebook 」、ネットショップの「Amazon」、それぞれの頭文字を取っている。いずれも各分野で市場を席巻しているモンスター企業だ。
これらの企業は様々なサービスのプラットフォームになっている一方で、市場での公平な競争を阻害すると懸念する声も上がっている。すでに生活インフラ化しており、近くのスーパーやコンビニがつぶれても、アマゾンが無くなったら生活出来ないという人もいるだろう。Googleがなかったら、何も情報が得られなくなってしまう….と思うほど依存していないだろうか?とてつもない影響力を持つGAFAだが、その歴史はそんなに長いものではない。それぞれ創業から15〜20年、最も古いAppleでも40年超。消費者に浸透するスピードがとんでもなく早かった。インターネットという環境が背中を押したということもあるだろう。
翻って我が国日本は、世界でも群を抜く「老舗企業大国」だ。個人商店や小企業を含めると、創業100年を超える老舗企業は10万社以上あると推定されている。その中には、西暦578年に設立された創業1,400年の建築会社や、創業1,200年以上の京都の和菓子屋など、1,000年以上の老舗企業もある。例えば韓国では「三代続く店はない」と言われていて、創業80年ほどの会社がいくつかあるに過ぎない。中国であっても創業340年ほどの漢方薬メーカーがあり、あとは中国茶、書道用具などの100年以上の老舗が数軒ある程度だ。歴史で言ったら「GAFA」も驚きではないだろうか。また日本の100年以上の老舗企業10万社のうち、約4万5,000社が製造業で、伝統的な工芸品分野のほか、携帯電話やコンピュータなどの情報技術分野で活躍している企業も少なくない。とにかく長い歴史を持つ会社が多いのだ。
企業ブランディングのための出版
いま新潟日報事業社が、企業の記念誌づくりに力を入れているという。新潟県は全国でも老舗企業が多く、人手不足が深刻化する中、企業PRでも使えるだろうと判断し、強化を図っているそうだ。この記念誌は、企業側の要望に応じて元新聞記者が関係者に取材をするという方法を取る。企業の担当者が自ら編集することがないので、作業の負担もだいぶ減る。昨今では全国の新聞社の出版部門が、安定的な収益につながる記念誌づくりに力を入れる傾向があるようだ。新潟日報事業社は、今後企業への営業強化などで受注獲得を狙う。
歴史ある企業が多数存在する日本において、企業の記念誌は次世代にとってとても重要なものだと思う。それは一企業のみならず日本経済全体の財産と言えよう。是非紙だけでなく電子でも残していってもらいたいものだ。また記念誌だけでなく、企業の経営者にも本を書いてもらいたいと思う。経営の神様とも言われる松下幸之助さんや、著名なコンサルタントの船井幸雄さんも、たくさんの著書を残している。著書を出すことで、世に会社としての考えや自身の想いを伝えるためだけでなく、自社の社員や身内にも発信していたそうだ。
だから是非今の経営者の皆さんにも本を書いて欲しい。新潟日報事業社のように、本人が書かなくてもお話を録音して、文字起こししたものを元に作ることも可能だ。会社のブランディング、社員への想いの伝達、そして自分の仕事のまとめとしても本を作ることをおすすめしたい。そして、後世の仲間たちに残していってもらいたい。100年後、あなたの著書を読んで想いを共有する若者がきっといるはずだ。
企業出版のご相談を受け付けています。お気軽にご相談下さい。
http://www.g-rexjapan.co.jp/omoikaneproject/page-4728/
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