電子書籍の機能を学びに活かす
先日は物理学者の方と、そして今日は工学博士の方と、著書の電子化についてお話をさせてもらいました。
お二方ともだいぶ以前に書かれた本をお持ちで、いずれも絶版になってしまっています。新しい情報は色々出てくるとしても、基本的なことはそうそう変わらないのが学問です。その道を長年研究しているお二方が書かれた著書は、同じ道を歩む人にとっては宝物だと思います。絶版になってしまうと中古本を頼るしかなく、なかなか貴重な本に出会えなくなりますよね。だから是非電子化はしておいて欲しい。
学術書って実は電子書籍と相性がいいんですよね。
みなさん本を読んでいる時に書きこみってしますか?ボクはあんまりしないんですけど、中古本を買ったりすると結構線が引いてあったり、メモが書いてあったりします。あと、マーカーで線を引いてあるのも見ますね。
本をたくさん読む人にとって、付箋を貼ったり、マーカーで線をひいたり、書き込みができるのは必須。電子書籍を閲覧するアプリは、だいたいこの辺りの機能は充実しています。さらに電子であれば、マーカーでハイライトをつけたり、付箋を貼ったりしたところに、メモを入力することも出来たりする。これ、結構便利です。ちなみに、僕たちオモイカネブックス のアプリは、本文を範囲選択して切り取り、メモと一緒にスクラップする機能もあります。こういった機能があるから、学術書や参考書などは電子書籍にすると便利だと思います。学びに使う本は、必ずと言っていいほど線を引くし、付箋も張ったりしますね。
最近では、Apple Pencilに見られるように、スタイラスペンの機能が大幅にアップしています。スタイラスペンとタブレットで授業をしている小学校も増えて来ていますね。子どもの頃から慣れ親しんでいたら、電子書籍もすんなり買って読んでくれそう。電子書籍って聞くと、良くわからないという人も多いですが、実は本を読みやすくする機能がたくさん搭載されているんですね。使い方次第で、とても便利なものになると思います。
今、特に大学教授の方や研究者の皆さんからの問い合わせが多いのは、やはり相性がいいと思ってくれているからでしょうか。それとも、ご自身の本を後世に伝えるためでしょうか。いずれにせよ、とても有意義なことをしていると自負している次第であります。
電子書籍は伸び悩んでいる、紙の本に戻った、などと言われていますが、僕はこれからなんじゃないかと思っています。つまり、日本における電子書籍元年はまだ来ていないと。Appleは「iOS 11.3」で電子書籍にテコ入れすると発表しています。 (http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/26/news045.html)
kindleでは読み放題サービスも始まり、多様な環境が整備されていくのだろうと思います。現在はコミックの割合が80%といわれる電子書籍の世界で、今後はビジネス書や学術書なども電子化が進められていくでしょう。端末やアプリも進化して、より書いやすく読みやすくなるはず。その時、自身の本が電子化されていなかったら、もったいないですよね。
まずは電子書籍がどんなものなのか、一冊電子化された本を買って見てもらうといいかと思います。その意外な便利さに驚かれるかもしれませんよ。
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