進む広報誌の電子書籍化
みなさん自治体の広報誌って読んでいますか?
僕は最近までまったく手にしたこともなかったのですが、最近は必ず目を通すようにしています。内容が面白くないとか、ただの行政情報だと言う人もいますが、これはこれで情報がまとまっていて、見やすいのではないかと思います。不足情報はネットでアクセスしちゃいますがね。
僕が住む茨城県には、茨城イーブックスというサイトがあります。(https://www.ibaraki-ebooks.jp)
これは、県内自治体が発行する広報誌の電子書籍が閲覧できたり、県内の観光パンフや学校案内などが、電子書籍(固定型)の形で見ることができるサイトです。パソコンやスマートフォン、タブレット端末を使って、固定型の電子書籍データを本をめくるようなアクションで閲覧できるのが特徴です。バックナンバーもあって利用登録は不要なので、県内の情報を本の形で見たいという人にはおすすめかもしれませんね。
デジタルの力を生かした広報誌に期待
あとは、電子書籍的な動きができるといいなと思いますね。
せっかくのデジタルデータなので、ハイライトやメモ、付箋貼り付け、読み上げ、そしてウェブとの連携ができると、もっと利便性が高くなるのではないかと思うのです。(もし、機能としてすでにあったらすいません、、、)いずれにしても、こういった広報誌、情報誌の電子化はどんどん進んでいます。
同じ茨城県にある行方市では、広報紙を7言語での多言語表示や、音声読み上げ機能を搭載した、多言語デジタルブックにしています。茨城県内の自治体広報紙では初めての導入だそうで。「スマホやタブレットで文字を拡大したり。外国語で表示できたり、音声読み上げもあるから、より多くの人に広報紙を楽しんでもらえる」と言われています。
行方市は、茨城県の南東部に位置していて、霞ヶ浦と北浦に隣接し、麻生町・玉造町・北浦町という3つの町が合併して誕生した自治体です。交通インフラは2007年に鹿島鉄道線という路線が廃止され、農家さんが多く人口も年々減少しており、市内に住んでいる人口のうち、3人に1人は65歳以上、8人に1人は80歳以上という、いわゆる過疎地域と呼ばれる地域です。
広報誌がコミュンケーションツールになる?
この地域で広報誌を電子化というと、利用者がいるのかな?と思いますが、スマートフォン隆盛の昨今において、今後の前期高齢者と呼ばれる世代は、スマートフォンで情報を閲覧するのは普通のことになるでしょうね。そうなると、広報誌を回覧板で回すよりも、電子版をプッシュ通知した方が利便性が高いかもしれません。ただ、その分回覧板に替わるコミュニケーションの方法が必要だけど。また、このエリアは茨城空港も近くにあるので、訪日外国人に向けての対策も考えられているのかなと思います。
もっと言えば、このデジタル広報誌を利用して、双方向でサービスを展開しても面白い。紙面とウェブを融合させて、さらにソーシャルコミュニケーションの機能を導入することでで、高齢者の見守り、地域コミュニケーションツールとして活用することも可能なのではないかと思います。
僕が住んでいる地域も、どんどん過疎化が進んでいます。でも僕たちの市は、まだ独自のデジタル広報誌は作られていません。電子書籍を扱う身として、自分の街のデジタル広報誌の在り方を考えていきます。
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