書籍の電子化も変化の時
公開日:
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最終更新日:2017/11/03
電子書籍
ブックオフに行きますか?
僕は買った本をあまり売らないので、ブックオフに本を売りに行くことはないんです。ただ、ブックオフに中古本を買いに行くことはあります。それにしても、ここ数年はほぼamazonで購入してしまっていますね。本屋さんに行ってセレンディピティを楽しむのもいいけど、時間がない(という言い訳?)ので、足が遠のいてしまっています。ついでに言うと、以前は神保町の古書店なんか好きで、休日に出向いては、古本を貪っていました。ブックオフには無いマニアックな本もあったりして、すごく楽しかった。逆にブックオフって、CD、ゲーム、古着など、中古品に関するいろいろなサービスを展開していておもしろいですよね。そんな、ブックオフは今でも絶好調かと思っていましたが、どうも現在業績不振に苦しんでいるそうです。なぜなのか?
amazonで書籍を販売している1524の出版社が、紙の書籍を電子化している割合は、全体で8.3%というデータがあります。誰でも耳にしたことのある、規模の大きい出版社は20~50%の電子化率、中小の出版社だと10%にも満たない、もしくはまったく電子化していないという現状です。amazonで販売している出版社が、kindleに出しているかどうかというものなので、あくまでも参考数値であるが、それにしても書籍の電子化は進んでいない。
そのひとつの理由がコミックではないでしょうか。電子書籍で読まれている約8割はコミックと言われていて、その状態はkindleでも然同じ。コミックの取り扱いのある出版社は、電子化してkindleで販売すれば一定の売上が見込めます。しかし、実用書やビジネス書をメインで扱う出版社だとそうもいかない。出版不況と言われて久しいが、昨今でも本が売れにくくなっているのは間違いないと思います。紙の書籍で売れないビジネス書を、電子化したから売れるかといったら甚だ疑問ですね。ならば、予算をかけて電子化する必要もないと考えてしまうのではないでしょうか。
中古本販売大手のブックオフを苦しめているのが、このコミックの電子化だといいます。
ブックオフで扱っている書籍の主力商品がコミックであり、前述したとおり電子書籍のシェアの8割はコミック。講談社などは、紙の売上不振をデジタル収入でカバーしているといいます。中でも電子版コミックが主力商品だといいます。反面、紙のコミックの売上は落ちているとのこと。アプリになったコミックは、家にいながらにして簡単に新刊を読むことができて、中古のコミックを販売しているサービスでは、1巻目から2巻、3巻と次々に読むことができる。そうなると、わざわざ店舗に足を運んで買うよりもずっと楽ですよね。
ここがブックオフが苦しんでいるところなんですね。その店舗に読みたいコミックがあるかどうか分からない状態で、わざわざ足を運ぶのは面倒という人が増えているんでしょうね。そもそもamazonでも中古本が買えるわけで、苦しい状況ではないかと思います。
これからブックオフはどうしていくのか?
リユース家電業界でのシェアNo.1を狙っているようですね。リユース家電メインになると、ブックオフでなく、Consumer electronics Offって名前になってしまいますね。あ、ハードオフがあるか?
それにしても、電子書籍市場におけるコミックのシェアは大きいですね。こんな時だからこそ、コミック以外のカテゴリーの書籍を電子化して、データを蓄積しておくのはどうでしょう?もちろん、ただ電子化するのではなく、デジタルの特性を生かし、音声、動画はもちろん、ウェブとの連携、他のアプリとの連携なども含めて考えていく必要があるでしょうね。
ブックオフだけでなく、電子書籍を取り扱う会社(僕たちもそうだけど)も、変化の時が来ていますね。
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