人のストーリーをカタチにしよう
明けましておめでとうございます。
今年もみなさんにとって、素晴らしい一年になりますように。
年末年始は想いを掘り起こす時季
今年我が家はリフォームを予定していまして、年末から家族と一緒に大大大掃除をしていました。年が明けてもまだ残っていて、引き続きの大掃除です。リフォームをする場所は、祖父母が住んでいた離れ。そこには15年くらい開けることのなかった納戸があって、この機会に久しぶりに開けることに。
何かお宝が眠っているかも、、、蛇やイタチが眠っているかも、、、と期待と不安を抱えながらオープン!
そこにあったのはほとんどが祖父母の服、布団、そして詩吟の本。お宝鑑定団に出すような掛け軸などはありませんでしたね(笑)ボクの祖父母は詩吟をやっていて、二人とも師範でした。その教本のようなものや賞状、トロフィーなどがわんさか出てきました。「そういえば小学一年生の頃、詩吟大会で優勝した祖母を迎えに行って、おっきなトロフィーを抱えて一緒に帰ってきたなぁ」「地元の集会所で教えていた祖父について行って、みんなに囃し立てられて偶成を吟じたことがことがあったなぁ」なんて、どんどん記憶が蘇ってきて、とてもあったかい気持ちになりました。
うちの祖父母は真面目一本やりな人で、戦後何もない険しい山林を開拓して、田畑を耕し、家畜を育て、今の暮らしの礎を作ってくれました。お寺の檀家総代として地域に尽くし、村祭りや奉仕活動に尽力し、同じ集落の人たちにそれはそれは信頼されていたそうです。筆舌に尽くし難い苦労をしたと思います。それを受け継いだボクの父、そしてそこに嫁いだ母も並々ならぬ苦労があったと思います。
人にはそれぞれの大切なストーリーがある
今年ほど父母と話をした年末年始はなかったかもなぁ。それくらいいろんなことを話ました。
毎年元日は大酒飲んで、自慢話と苦労話を始める父。今年はボクがお腹を壊したので、一人酒を飲みながらいつもの話を始めます。前出の祖父母のことも合わせて、延々と語っています。毎年同じ話で、例年なら「また始まったな、、、」と呆れるところですが、今年はなぜか「もっと聴きたい」って思いました。なんか自分のルーツをもっと知っておきたい、聴いておきたいって思ったんです。うちの父は現在73歳です。あと何回こうして一緒にお正月を迎えられるかな?この話もいつか聴けなくなっちゃうんだろうな、そう考えたらとても大切な時間に思えたんですね。今年は祖父母の思い出の品や、父の中学生の時の写真も出てきて、思い出話に拍車がかかりました(笑)
そして改めて思ったのは、人にはそれぞれストーリーがあるということ。そのストーリーはみんな違っていて、一つ一つが大切なものであること。
ボクはそんな人のストーリーを本というカタチにして、ずっと残しておきたいなぁと思います。自費出版となると相応のお金も手間もかかるけど、今やっている電子書籍なら簡単に残せる。デジタルデータだから基本的に劣化もないしね。文章を書くのは難しいだろうから、話を録音して文字起こしして編集すればいいと思う。
思い出はクラウドの中に
50年後、100年後の未来、うちの子孫やこの地域に住む人々が、自分たちのルーツを考えた時、きっとこのストーリーが役に立つ時が来るんじゃないかと思う。今回ボクが開いた納戸の扉のように、そこから出てきた古いアルバムや思い出の品のように、50年後しばらく開けていなかったクラウドの扉を開けたら、当時の画像や電子自分史が出てきて、それをネタに、バーチャルの世界で孫を抱き上げながら、人型ロボットが作ったおせちを食べて、また自分たちのストーリーをレコーディングしているボクの子孫がいるかもしれないね。
みなさんはどんなお正月をお過ごしでしょう?
親戚縁者が集まったら、みんなのいろんな話を聴いて、それぞれのストーリーを残してみませんか?
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