未来の雑誌をつくっていこう
北欧スタイルという雑誌がありました。エイ出版社さんから発行されていた雑誌で、日本初の「北欧」をテーマにした雑誌でした。北欧の人々の住まいやインテリア、ライフスタイル、北欧デザイン、北欧家具などが紹介されていて、北欧各国の街案内やトラベルガイドなども載っていたんです。北欧デザイン好きなボクとしては必読の雑誌でした。
この雑誌は2002年に創刊され、ボクはスウェーデンをはじめとした北欧諸国を鉄道で旅する2003年に第二号が出ました。当時は今ほどインターネットによる情報って多くなかったかと思う。だからこの雑誌に掲載されている北欧諸国の情報が、斬新で、スタイリッシュで、すごくワクワクしたのを覚えています。そうそう、後ろの方に載っている北欧系のショップ情報などもすごく役に立った。
北欧諸国漫遊の旅で、サンタクロース村に行った時に関西在住の人たちと知り合って、日本に帰った後にショップ情報を見ながら関西北欧デザインツアーなんかも行ったなぁ。あの頃雑誌って本当に面白くて、参考になるものだった。残念ながら今はもう発行されていないんだけど、、、
時を経て2016年12月27、日経新聞に『出版科学研究所が26日まとめた調査によると、2016年は雑誌の売上高が41年ぶりに書籍を下回る見通しだ。スマートフォン(スマホ)などを通じた雑誌読み放題サービスの普及が背景にある。』という記事がありました。雑誌の売上が低下しているのは知っていたけど、書籍を下回ったとのニュース。漫画誌の不振などが原因とみられていて、1970年代半ばから続いた「雑高書低」と呼ばれる状態がついに逆転。スマートフォンの普及や電子雑誌読み放題サービスの浸透なども背景にあるようです。
で、出版各社がどういった対応をとっていくのかというと『出版各社はデジタル対応を急ぐが、「デジタル」以外に活路を探る動きも広がっている。』だそうです。うん、多分ただ単にデジタル化しても状況はあまり変わらないのかなと思う。だって、スマホで雑誌って見づらいでしょ?タブレットでも雑誌はどうかな?といった感じ。
雑誌ってあのサイズだからいいのかなと思うんです。で、その表紙や背のデザインも含めて雑誌なんだと思うんですね。うちにある北欧スタイルも表紙を見せたり背を見せたりして、コレクションになっています。そう日本の雑誌ってコレクションになるように作られているんじゃないかな。そこが雑誌のいいところだと思う。
もちろん、デジタル化することで今までとは違った層にもアプローチできるし、かさばるのがイヤという人にも受け入れられる可能性もある。ただ、今までのレイアウトやコンテンツだと難しいんじゃないかな。紙の雑誌のページをPDFにするだけだと、多分読みにくいしデジタルの力が生かされていない。せっかくデジタルにするなら、徹底的にその力を生かさないと。
例えば、雑誌で見ていた服を電子書籍上からマネキン買いできるとか、雑貨やキッチン用品の使い方を埋め込み動画で見せるとか。何か雑誌をみながらアクションできるというのが、これからの鍵になると思うんです。
ボクたちが作る電子書籍は専用リーダーで読むことで、問い合わせや申し込み、購入などができるようになっています。ブラウザを開いてwebサイトへアクセスして、一から商品を探すといった手間もないようにしています。今後は本もデジタルの力を目一杯活用して、ユーザビリティをあげる必要があると思っています。アプリがなくても電子書籍からいろんなアクションが可能です。気になる方がいたら是非お気軽にご相談ください!
エイ出版さん、北欧スタイルの電子化ご一緒しませんか?復刊を期待しています!
関連記事
-
どうなる?スウェーデン進出準備中のアマゾン
2020/10/15 |
アマゾンというと世界中に進出していて、各国のEC市場を席巻しているというイメージがありませんか?ちょ...
-
誰でも出版できる時代 準備を大切に
2019/01/08 |
世界中から日本に訪れる留学生たち。日本との縁を感じ、日本に興味を持って、日本語や日本の文化、政治経済...
-
ライブ配信時代到来!本のPRを考える
2020/08/26 |
ショートムービー市場戦国時代突入か? 米国がショートムービー共有アプリ「TikTok(ティックトッ...
- PREV
- 夢と希望いっぱいのアートブックを
- NEXT
- 人のストーリーをカタチにしよう