読み聞かせは最高のコミュニケーションツール
先日本屋さんに行った際に絵本コーナーを覗いてみました。
懐かしいものや目新しいものがたくさんあって、ちょっと立ち寄るつもりが数十冊読んでしまった…。大人になっても絵本は楽しいな。そうそう大人向けの絵本ってのもあるんですね。大人が楽しめるような物語になっていて、絵も大人っぽい。
実は今、絵本を電子書籍にしたいという案件を預かっているんです。絵本をただ電子化するだけではどうかと思って、アイデアを探しに行ったわけです。絵本の対象年齢ってだいたい3歳〜12歳くらいまでかな?自分で読める子もいれば、お父さんやお母さんに読んでもらう子もいる。僕が行った本屋さんでもキッズコーナーに座ってお母さんに読んでもらっている子がいました。
やっぱり絵本で重要なのって読み聞かせかな。
読み手にも良い影響がある読み聞かせ
読み聞かせは子どもの興味、情緒的発達、想像力、言語能力を刺激すると言われ、人間の声は、親が子どもの精神状態を落ち着かせるための最も強力な道具だとされています。子どもへの影響はもちろんですが、実は読み聞かせは読み手にも影響力があるんですね。
古い研究ですが、2008年に日本大学大学院総合科学研究科の泰羅雅登教授のチームが、読み聞かせ中の脳の働きを調べる実験を行ったそうです。この実験の結果、読み聞かせ中は読み手である母親の脳で前頭前野が活発に働き、聞き手である子どもの脳では大脳辺縁系が活発に働いていることがわかったそうです。
読み聞かせ中は脳が活性化している?
「前頭前野」は、思考や創造力、コミュニケーション、感情のコントロールといった機能をつかさどっていて、「大脳辺縁系」は感情を生み出し、その感情に基づいて基本的な行動を決めている部分。子どもは読み聞かせを通じて豊かな感情が養われる一方、母親は子どもと同じ世界観を共有し思考や創造力が働いています。絵本は子どもと一緒になっていろいろな価値観を共有することができる素晴らしいコミュニケーションツールなんですね。特に読み聞かせをすることが子どもにも親にも良い影響を与える。深いな絵本。
そんなわけで、今回の案件では音声も挿入できるようにしようと思っています。プロのナレーターに入れてもらおうと思ったけど、やっぱり親御さんの声を入れられた方が良さそうですね。独りの時でもお母さんの声が聞けるし。
目が悪くなるとか、温もりがあるといった理由で、紙の本の方が良いなんて話もありますが、電子書籍には電子書籍の特長があるんですよね。音声を入れたり絵が動いたり、絵本だけではなくて様々な本でいろいろな活用方法があると思います。
電子だからこそできることを考え、その使い方をもっともっと提案していこうと思います。
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