出雲大社の神様 大国主はいじめられっこからヒーローになった②
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最終更新日:2022/07/12
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因幡の白兎を助けた大国主 出雲大社の神様です
先回のブログでも書きましたが大国主は年少時代はいじめられっこで使い走りでしたが、
優しく大きなこころもっており、苦しんでいるウサギを助けました。後年日本の元神様とも
言われそしてヒーローになりますが、それはまだ後のことです。
前回はウサギを助けそのウサギの予言に怒った兄達が今度はいじめではなくて、いっそ殺してしまえ!
とエスカレートするところまで書きましたが今回はその続きです。
さて、どうやってオオナムチ(オオクニヌシの年少時代の名前)を殺してやろうか?って事で作戦をねり
赤い猪を捕獲しろ!と兄達は命じます。山にいる猪をみんなで追い出すからお前はそれを待ち受けて捕獲しろと
いうのです。兄達は念を押して、みんな必死でやるからな!失敗したらお前の命はないぞ!と脅しもかけます。
そして山から落ちてきたのは猪ではなくて「赤く燃えた岩」でした。
オオナムチは猪がくると思っていたら岩が、しかも赤く燃えた岩が落ちてきてさぞびっくりしたでしょうが
オオナムチは岩を受け止めます、そして燃えて死んでしまいます。
息子の死をしった母親は嘆き悲しみ天の神になんとか息子を生き返らせて欲しいと頼んだところ、天の神は
赤貝姫とハマグリ姫を遣わしてオオナムチを蘇られました。
蘇ったオオナムチを知った兄貴達は今度は自分達が復習されるかもしれない、と思って再びオオナムチを殺そうとします。
今度は巨木に楔をうちこみ、その割れ目にオオナムチを誘い入れたあとに楔を外して巨木に挟み込みオオナムチを殺してしまう。
オオナムチ母親は再び嘆き、また天の神様にお願いしてよみがえらせてもらいます。
都合2回死んでは蘇ったオオナムチ(オオクニヌシ)は日本の神様ではオオナムチいませんね。
そしてオオナムチの母親はこのままでは又復讐されるかと思い、オオヤビコという神様がいる紀の国に逃がします。
オオヤビコというのはイザナギ、イザナミの子供というとても古い神様です。
兄達はオオナムチを殺そうとオオヤビコのところまで追いかけ矢を放ったりしてくる。これを見てオオヤビコは
これはどんでもないことだと、地底の国(根の堅洲国)のスサノオの下に落ち延びされることにしました。
いまでいういじめでも相当な段階だったでしょう
オオナムチが地底の国にたどり着くと、美しい姫(スサノオの娘でスセリ姫)がおり、二人はすぐ恋に落ちます。
スセリ姫はスサノオとオオナムチを引き合わせました。スサノオはまさしく地底の大王の如く君臨している神様です。
そのときスサノオはオオナムチを見込み、試練を与えることにしました。
このころは兄達もさすがスサノオが納めている国なので手も足もでません。
第一の試練です。
さて試練ではオオナムチの毒蛇だらけの部屋で寝るように指示をします。困っているオオナムチを見たスセリ姫は
「蛇がかかってきたらこの鈴を三度鳴らせば打ち払えます」とオオナムチにわたし使ってみると毒蛇は自然と納まり
オオナムチはゆっくりすることができました。
第二の試練です。
今度はスサノオはムカデとハチがいる部屋で寝るように伝えます。そうするとスセリ姫がムカデとハチを撃退する鈴を持ってきて
また鈴をつかうとムカデもハチもおとなしくなりぐっすり寝ることができました。
第三の試練です。
今度はスサノオはナリカブラの矢を広い荒野に放ち、あの矢を取って来いとオオナムチに命じます。
オオナムチが矢をとりにいこうと野にはいるとスサノオは火を放ち野原を焼いてしまいます、当然オオナムチも燃えてしまいます。
そんな時ねずみがブツブツつぶやいてきてとうりすぎてさっていく。そのねずみがいたところにオオナムチがいってみると
落とし穴のようでスポッっとオオナムチは落ちてしまった。しばらくオオナムチが穴にいると火がドンドン少なくなり
野原にでることが出来た。そしてスサノオが持っていた矢をさっきのねずみが持ってきてくれた。
中々戻ってこないオオナムチ。スサノオは野原に見に行きます。
見込み違いだったか・・とスサノオは思ったかもしれません。するとオオナムチがスサノオの矢をもって
現れた。スセリ姫はもうなくなったかと思っていたがオオナムチの姿をみて大喜び。
そして今度はスサノオが自分の髪にいるしらみを取るように命じます。
そこにスセリ姫が来て椋の木の実と赤土をオオナムチに渡します。オオナムチはその木の実を噛み砕き赤土を含んで
吐き出します。するとスサノオはオオナムチがムカデやしらみを噛み砕いていると勘違いして安心して寝てしまった。
そこでオオナムチとスセリ姫はスサノオが寝たのを確認すると、スサノオの髪の毛を四方の柱に結び付け更に
500人係りでようやく動かせる巨大な岩で部屋の入り口をふさき、オオナムチはスセリ姫を背負ってスサノオの宝である
生太刀、生弓矢、天の沼琴をもって駆け出します。
日本神話ではじめての駆け落ちとも言われます。
ところが、天の沼琴が木にあたり音が鳴り響き、その音で大地が揺れスサノオが目覚めてしまった。
スサノオはおきようとすると髪が柱にまきつけられているので中々動けませんがそこはスサノオ、やがて髪を解き
2人を追いかけます。そしてあと一歩というところで黄泉の国比良坂にたどり着きます。
坂の上にはオオナムチとスセリ姫がいる。見上げるスサノオ。
そこでスサノオがは言います
「オオナムチよ、その生太刀と生弓矢でお前の兄達を坂のすそに追い伏せろ、川の瀬に追い払え!そしてお前は
今から大国主神となり葦原中つ国(日本)の王となるのだ!」とオオナムチに伝えます。
そして大国主となったオオナムチは見事に兄達を成敗し大いなる国の主となったんですね。
スサノオの試練をうけオオクニヌシはもはや以前のオオナムチではありませんでした。底知れない強さとそして元々もっていた優しさ
をもってオオクニヌシは葦原中つ国(日本)の主となっていったのです。
余談ですが大変女性にもモテて子供は180人を越えています。
そして国の主となった大国主ですが、ここから国づくりさらに、発展した国を天の世界へ譲る(国譲り)、さらに最後には冥界の王に
成っていきます。
オオクニヌシの話でしたがいかがでしょうか?日本の英雄の原型とも言えるのではないかと思います。
弱虫でいじめられてでも優しくて、、、そん彼が試練を乗り越えで強くなり、それで自分が強さを実につけたわけですが
そこに頼るのではなく、元々持っていた優しさで国を造って行く。
日本の元神とも言われる大国主神
妻を初め多くの協力で国づくりを進めていくことになります。
石川博信
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