合気道と言霊
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合気道創始者 植芝盛平
日本武道の歴史の中でも
出色の武道家でもあり神道家でもあった。
合気道といえば日本人では知らない人はいない
のではないかという程有名ですね。
合気道というと皆さんはどのようなイメージを
もたれますか?
なんとなく間接をとったり柔道とはまた違う
投げ技があったりで
激しい格闘技というイメージはあまりないかも
知れませんね。
それもそのはずで
合気道はその定義が他の武道とは異なります。
合気道の精神について書かれた綱領と信念
この中に書かれているように、およそ武道というよりも
神道に近い感じもするでしょう、
天地和合の技とか人類のみそぎであるとかも書かれています。
植芝盛平はその著書でも
明確に合気道とは何か?ということについて
語っています。
武産合気 合気道を習っている方なら本書はご存知の方が多いでしょう。
この中にもかかれていますが
言霊についても語っています。
天地の呼吸に合し、声と心と拍子が一致して言霊となる
と語っていますが難しい表現です。
言霊については
- 霊も物質も言霊であるし、宇宙の実態も言霊であります
- 業の発兆を導く血潮が言霊なり
- 言霊とは声とは違う。言霊とは腹中に赤い血のたぎる姿をいう
- 結局は、人各々がすべてを持っている、
- ことだま或いはすべての哲理も胎蔵しているのです。
- 人の動きはすべてことだまの妙用によって動いているのです。
- 自分が実際に自己を眺めれば音感のひびきで判ります。
- 人は言霊の造りなす擬体身魂なり
しかしこのような方法についても噛み砕いても
教えてくれています。
例えば、舟こぎ運動である。大きな声で、心を込めて、
拍子に合わせ、声と心と拍子が一体となるようにやるのである。
船こぎは色々ネットでも情報がでていますので
そちらを参考にして下さい。
この言霊と肉体が統一して、初めて技が成り立つ、といわれている。
言霊は、合気道の真の技には不可欠な稽古要素である。
*言霊によって現象界で何らかの変化が生じる
*宇宙万物も、言霊の響きによって生成された
*これが言霊の妙用で、それに習うことが合気の道である、
と語っている。
合気道では宇宙と一体となることによって、
空間に満ちている霊的力を自己の中に
呼び込むことを実行するのであり、そのためには、
言霊の響きを使わなければならないのである。
言霊の響きの呼応によって、
高いレベルの気を呼び込み、技をつくり、
そして、宇宙との一体化の道を進むのである。
ポイントは声 拍子(リズム) 心を込めて発する
ということになるでしょう。
植芝盛平が言霊を何処で習ったかと言えば
大本の出口王仁三郎からである。
神道改革者としても知られる出口王仁三郎
出口王仁三郎と植芝盛平のエピソードとして
知られているのは
あるときに、大きな石を植芝盛平が移動させようと
していたがあまりにも大きく重いためにビクリとも
しない。
側で見ていた出口王仁三郎は
「植芝さん、それは{う}の言霊でなければ動かない」
と伝えて、
植芝盛平が実際に{う}の言霊を発しながら動かそうと
するとピクリともしなかった
大きな石が見る見る動き始めた。
これが何故できたのか?
当時は分からなかったそうだが
こういう体験もあり
言霊の効用についても学び始めたそうだ。
そして学べば学ぶほど言霊は深く
それは宇宙万物にも影響を与え
そして言葉が社会をも創っている。
そういうことを学び理解した
植芝盛平はやがて合気道を創設していく。
言葉の力の実験
後年の稽古する植芝盛平
あるときに祝詞を奉じているときに
ふと表を見ていると金色に輝いている大地を
みて自分もその中に解けていき
宇宙との一体感を悟ったと言う。
既に達人の境地であったが
こういう体験があり更に武道の枠を超えるような
神業的な技も一層磨きがかかっていったという。
例えば
「天地一体となっている私に勝つことはできない。
それは勝とうとしている時点で既に天地和合から
離れているからだ。」と語り
相手が攻撃をしようと思うと
その気がスローモーションのように見えて
自分には全く当らない。
結果相手の攻撃が当らないので負けることはない。
というのである。
植芝盛平は神道で用いられる祝詞の奏上
もルーティンワークのように行っていた。
合気道とは天地和合、宇宙との一体を為すもので
ありその稽古であるという植芝盛平。
結果的に相手の攻撃があたらなければ
負けることはなく
植芝盛平と同様の境地にいたれば
天地和合となりまさしき天下無敵と
なるのでしょう。
それには体の動きだけではなく
言霊と使い、天地一体となる稽古も
必要でありその稽古を体系化したのものが
合気道と言える。
武道と言霊とは一見関係ないように見えるが
合気道では表裏一体どころか
言霊を使う稽古ともいえるほどに
重要視している。
それは合気道が天地和合実現の技という
綱領にあるように
人類の道だからということになるだろう。
日本の武道である合気道は深い武道ですね。
石川博信
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