黒田長政 父黒田如水から学んだ決断方法

公開日: : 最終更新日:2019/03/08 偉人伝 ものの見方

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黒田長政 父如水から決断の方法

息子長政でも、中々読めない父黒田如水

秀吉の軍師であり稀代の軍略家の父の後継者だった

黒田長政だったが、どのように決断について学んでいったか。

とにかく父は稀代の知恵者であり決断も早い。

有名なエピソードでは、秀吉軍が毛利との戦で対峙していた時に

きた衝撃的な出来事、主君である信長の死である。

その際にも、秀吉に「いよいよですな」と秀吉につぶやき

秀吉にその後、あまりの頭の切れに警戒されてしまった

ということがある。

最も、如水も他の秀吉の側近たちから

「あなたは確かに頭の切れも決断のスピードも凄いが

時には少し馬鹿をしないと身を滅ぼしますよ」

という忠告もうけた。

後に、秀吉の天下になり小早川隆景にも同様に

「あなたは頭がよく決断も早いが、間違いも

犯すだろうし後悔もあるでしょう。

私は決して頭はよくないし決断も早くないが

しっかり考えたうえで決断をするので後悔は

ほとんどしない」

と言われるほどであった。

その後、「異見会」という会を開き

このときは家臣であっても殿様にも何でも言える会である。

このようなものを開いても、中々如水のクセは治らなかった。

時は流れて秀吉が亡くなり、家臣団で内紛がおき

戦になった、関が原の戦いである。

このときは、息子である長政は徳川家康につくということを

考えていた。

そして父如水は

「お前は家康に味方しろ、俺は九州で様子を見る」

といい実際にそのようにし、戦での内部工作をしっかり

して東軍の家康勝利に大きく貢献した。

如水は、戦いが長引くと考えて

旧家臣と共に傭兵を雇い入れて近隣の大名へ戦を仕掛けていき

連戦連勝し九州も味方である熊本の加藤清正と島津の鹿児島を

除きほぼ平定してしまい、軍勢も三万もの大軍勢に膨れ上がって

いた。

黒田如水は、九州を平定しその軍勢で中国を渡り、関が原の戦いで

勝ったほうと最後の天下の決戦を挑もうとしていたのである。

息子長政にはもちろん伝えていない。

伝えれば何処からその情報がもれないとも限らない。

しか動きを見ていればきっと父の考えが分かるであろうと

如水は想っていた。しかし、その想いはつうじず

関が原の戦いは、皮肉にも息子長政の活躍により

わずか半日で決着がついてしまった。

家康は大功のあった長政の右手を取って御礼を言った。

やがて父の元へ長政は還るときっと誉めてくれると

想っていた。

父如水は「家康が右手をとったときお前の左手は何をしていたのか?」

と息子長政にとうと「ひざの上に乗せておりました」

「ばかものめ!何故、左手で家康を殺さなかったのだ!」

といい

長政は仰天した。

父はそんなことまで考えていたのか・・

いつも言葉に裏があるのだと改めて想うようになった。

そして治世においてもその決断は遅く鈍るようになり

家臣から意見を求められていても

「もう少し考える」「さあ」とうようになっていた。

これではまずいと思った如水は長政を呼ぶと

「お前に形見をやっておく」といい

片方は下駄、片方は草履を出した。

長政は、またおやじは何か試そうとしている・・と

思い考えて込んでいると

父、如水から「また裏を読もうとしているな?」といわれ

「そうです」と応えると

「お前の悪い癖だ。その癖は俺がつけてしまった。おれが決断が早すぎるために

お前には少しゆっくり決断をするように仕向けた。

しかし、俺が死んだらそんなことは許されない。

下駄と草履にはなんのウラもない。だからこれからは意味がないことに

時間をかけるな。ウラを読まずに決断をしろ。

迷ったときはこの下駄と草履をみて俺の言葉を思い出せ」

その後如水は亡くなり、的確な決断者になった。

いかがでしょうか

決断というものは会社でいえば経営者の大きな仕事の

一つでもあります。

それをどのように養うか

歴史から学ぶということもその一つですね。

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石川博信

石川博信

2009年ジーレックスジャパン株式会社創業。 日本の文化や歴史好き。小学校時代は通信簿で「オール1」の落ちこぼれ。日本にある素晴らしいものごとを国内外に広めていきたい。 それが私たちの想いです。長い歴史と四季のある気候に育まれた日本文化は、国内では衰退しつつある一方で、海外では日本の食文化、武道、芸道からコミック・アニメまでその愛好者は増加しています。 国内においては、日本の持つ素晴らしいものごとを見直し、海外においては、様々な商品にある歴史、ストーリー、想いを伝えていく。 日本のものごとが国内外へ広がり、その中で日本の文化や精神性に触れる機会を多く創出し、日本の素晴らしさを知って頂く事が、日本そして人類にとってもより良い社会へ繋がると考えております。
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