年輪経営 伊那食品工業 48年連続増収増益の会社のあり方
公開日:
:
最終更新日:2019/04/28
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長野県にある伊那食品工業 48年増収増益を続ける
凄い経営者は世に少なからずいますが
日本は本当に多いと思う。
亡くなられた未来工業の山田昭男創業者も
その一人でした。
日本には大きな企業でなくても凄い企業が多く存在していて
そこから学べることは少なくありませんね。
今日、ご紹介する伊那食品工業の塚越会長もその1人です。
上場企業ではないが、トヨタはじめ世界的企業も多く
学びにくる日本的経営の粋のような会社
この伊那食品工業の塚越会長は
どのように会社経営をしているか?
会長自身は体も弱く高校も中退し
その後材木屋に努めるも
伊那食品工業の社長代行から会社経営に
携わるようになる。
会社理念 社是
いい会社をつくりましょう。
たくましくそしてやさしく
この理念があり、そこから様々な事業展開
を行う。
伊那食品工業で有名な言葉として
年輪経営がある。
これは、企業は永続していくことに価値があり
急激な成長なあとには、急激な落ち込みがあることは
歴史が教えてくれている。
末広がりで、緩やかな成長をすることが理想と考えています。
ということです。
そして
木に学ぶ
根を深くはる。
今行っている仕事を掘り下げ深めていくと
根と同じように深く広く仕事は広がっていくものです。
伊那食品工業は寒天が主商品ですが
寒天を掘り下げていくことで多くの業界と繋がりました。
と語り
バランス経営
木は太陽の光を浴びて成長していきます。
そして不要になった枝葉は自然に枯れて
無くなっていきます。
そして突風が吹けば
風を受け流して耐え忍ぶ。
野中の松のように、しっかりバランスが取れている
姿は美しく、そしてしなやかで強い。
枝葉は営業とか製造部門であり
成長するときはグングン伸びるものです。
しかし、伸びていても、幹がそれに耐えらる強さであったり
根がしっかり整っていないと
キレイには成長しません、理由はバランスが悪く
やがて行き詰まります。
成長を抑えてでもバランスをとって将来の蓄えを
しておいたり、理念に合わないような事業であれば
あえて成長を抑止するということも時には必要です。
年輪経営
木は寒暖風雪に耐えながらも、年輪を創り必ず成長します。
急激に年輪が増えることもありませんが、ゆっくりと確実に
年輪が広がり最初は小さな木もやがて大木になります。
そしてバランスよく美しく成長していきます。
企業も同じですこしづつ全体に成長していくことが
自然の摂理にも合っています。
先程の例ではないですが、ある部分だけ急激な
成長があると、木に例えれば空洞が開くようなものです。
風洞があると強さを発揮できません。
そして、木の年輪のように企業も少しずつ成長し
同時に社員も少しづつ成長していくことが
自然摂理にあい、もっとも良い姿であると考えています。
木は脱皮する
木の葉、枝も枯れて落ちてまた新しい枝もでて、葉も
出来てきます。
そうして新陳代謝をしてまた成長していきます。
自然界には休みなく絶えず動いているように、会社もまた
売上が増えるから忙しいということではなく
一見すると売り上げに関係ないような
多種多様な働きによって活気があるという状況が
一番好ましいと考えています。
急がば回れ
長期的視野に立つことが大切であり
例えば人材採用であっても
原則、新卒採用しか行わず中途社員は原則採用を
控えているそうです。
今をみれば即戦力の中途採用に目が行きがちですが
新卒採用を定期的に採用しないと会社のバランスが
おかしくなってきます。
そして、新卒採用者が入ってくることで
教える仕事も出てきます。
それは、教える方も成長できる良いチャンスでも
あるのです。
雇用を維持する、そして自然の摂理のように
毎年少しずつ新しい芽が出てくることが
自然の摂理や社会秩序でも正しい姿だと
考えています。
二宮尊徳を尊敬する塚越会長は
道徳なき経済は犯罪であり、しかし経済なき道徳は寝言である
ということを大切に考えています。そして
会社とは皆の幸せのためにある。
経営者も社員も同じ理念、志を共有する同志である。
年輪経営の具体的な実践として
積小為大 凡事を徹底する
ということを行ています。
掃除一つとっても徹底的に行う。
日頃の生活でも最低限、人の迷惑なことは
行わない。
イメージ力を上げる。
利他精神の実行
徳を積む実践
大きくするのではなく、大きくなるように計画しよう、
社員の全人力向上が企業の業績向上につながる。
先義後利の実践。相手に利を与えてから仕事を進める。
経営の本来あるべき姿とは
社員が幸せであり、そして社会の発展に貢献する
これに尽きるのではないかとおもうのです。
会社を家庭と考えてみればわかると思いますが
社員は家族です、食べ物が少ないといって
家族を家から追い出すでしょうか?
少しずつ耐え忍んだり、するのが本来の姿だと
思います。
社員の幸せを願い、社会発展のために働くことが
本来の経営のあるべき姿であると考えます。
日本だけでなく、世界中の企業がこの本来の
姿を見失っているから経済の後退や社会荒廃
が進んでいるのように思えてなりません。
ーー塚越会長の言葉を抜粋ーーー
いかがでしたでしょうか?
凄い経営者ですね
塚越会長も凄いですが
やはり、企業、人としてのあり方
そして、少しづつ成長するという
自然の摂理にあった経営
日本的経営の粋のような
実践や教えが沢山ありますね。
日本にはこのような凄い経営者
そして先人も多くいますから
学びには事欠きませんね。
伊那食品工業 塚越会長の言葉でした。
石川博信
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