激動の時代 温故知新
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最終更新日:2022/04/02
偉人伝 ものの見方
孫子の兵法 2千年の時を越えても古くない
時代が変わっても人は変らないということを聞いたことがありませんか?
太古の昔から、人をとりまく環境は変わっても
その考え方や行いは太古より変わっていない。
つまり今も昔も人がどのように考えたり、行動することに
さほど違いがないということです。
その意味でも
古典というものを読み知っておくことは学びになりますね。
昔よりも本と云うものが出版にしても流通にしても
格段に身近になっていることは確かなことですから。
中世のヨーロッパでは書物時代非常に貴重なものとして
多くは、各個人ではなく教会など公共的なところで
借りて読むというのが一般的でした。
古典という名書は、その時代だけでなく多くの年と人々に支持されて
今に残っている。
時代背景とは読むことは必要だけど、内容を置き換えて読むことで
示唆に富むことが書いてあります。
孫子の兵法でいえば、全ての戦いのある姿が治められているといわれるとうり
新しい武器の出現とかあったとしても戦いという根本は変わらない。
できれば、戦いをせずに生き残りの道を探すというがこの本の本旨というべきで
それでも戦いになれば負けるわけにはいかない、そこでどのようにすべきか?
それをまとめてあるといえます。
少人数対大人数の場合や、地形を利用するなど具体的なこともありますが
その事例であっても多くは置き換えて読むことができるので
ここまで長い間よまれていたのでしょう。
孫子に書かれている短くも的を得ている言葉の数々。
いかに、応用してみることができるか?
日本の武将も多く学んでいますが、
やはり、自分にしっかり置き換え、時には応用して
しっかり使って成果も出ていたことから、
長年読まれているロングセラーになっているのでしょう。
織田信長の歴史をまとめた信長公記
太田牛一が記録係として書きとめたものが色々な方によって加筆されたり
解釈されたりしていますが、信長を知るにはとても良い本ですね。
ただ歴史背景が分からないと読みづらいかもしれません。
そして太田牛一自身が、信長の側近というほどの地位ではないので
実際、そばにいて戦の立て方などをつぶさに聞いているわけでは
ありません。このあたりは仕方ないのでしょうが、もっと側近で
あればより具体的な話もあったのでしょうが。
信長の戦いだけでなく考え方もより理解できる本ですが
全てというわけではないので、信長を知ろうとする場合には
まだ幾つかの副本が必要ですね。
しかし、信長自身は語っている言葉も結構あるのでそれらは
十分に参考になりますね。
ロイスフロイスの書いた「日本史」も合わせてみると
外国人が見た信長像もあり、信長の思考が理解しやすいですね。
甲陽軍艦 武田信玄を描いた高坂弾正の書です。
これは結構具体的に武田信玄の戦い、治世や部下とのやりとりなど
描かれていて、武田信玄を知るにはとても良い本ですね。
私は結構これが好きで何度も読んでいます。
少し分かりづらいかもしれませんが、
これは、陣形も描いています。
いわゆる、魚麟の形と鶴翼の形で戦いについてですね。
良く見ると地形も描かれています。
敵とのバランス、そして地形も考えて陣形を考えていたということが伺えます。
武田信玄は当時は戦国最強といわれた位戦上手でありましたが、
その一つに、同じような戦いをしない、
つまり、敵をよく知り地形を見て、戦い方を進めていったということですね。
また、信玄は孫子の兵法から多くを学んでおり、その戦い方を
日本的というか自己流に置き換えて成功した人物でもあります。
一番よいのが、戦わずして勝つこと。
なので、調略戦に非常に長けていました。
幾つかの戦で、武田軍は非常に強く残虐であるということを
誇大に触れ回り、相手に恐怖を与えて、外交でかっていく。
このような方法で領土を拡大していきます。
まさに孫子の兵法を実戦しているといえますね。
地形も綿密に調べています。
敵を知り己をしれば百戦危うからず。
徹底的に敵を調べてから打つ手を考える。
甲陽軍艦の中には治世や家臣とのやり取りもあります。
信玄の勧めた合議制も、時間を重ねるうちに段々と熟成されてきます。
これも、家臣をミニ国主として、それぞれの知行で同じように領国経営
をしていったからなのです。
国の大きさは違いますが、同じような課題を抱えてる。
その一つに河川の氾濫により農作物が安定しないことがあり
信玄は川の氾濫を抑える為の堤防を作ります、信玄堤です。
また、領国内でも貨幣流通が複数あり交換条件などの違いが
頻繁にありそれが元で領民に争いもありました。
これらの解決のために、通貨統一も図ります。
またこれまで君主絶対であったものから、
甲州法度という法を創ります。
ここには、君主もこれに従わねばならないとし
自分よりも法度が上、全ての領民経営はこれを基準にするということを
領国内に触れ回ります。
そして信玄自身も、身内も、これに従うようにしていき
身内でも守らなかったものには容赦なく罰を与えました。
このようなこともあり、領国内は非常に安定した統治になっていきます。
このような故事でも現代に置き換えることによって
多くを学ぶことができます。
歴史上の偉人たちも古典に学び、自分の立場置き換えて
学んでいったのでしょう。
良書というのはいくつもありますが、
古典とう時代を越えて今に生きているものは価値はとてもあります。
どのような古典が良いかは自分の感性で良いと思いますが
親しむことで、身を律することができますね。
石川博信
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