清少納言は世界最古のブロガー
公開日:
:
最終更新日:2017/03/11
日々徒然草
清少納言は今でいうブロガーだったと思う
清少納言は枕草子で有名ですね。
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそく
たなびきたる。
夏は夜。月のことはさらなり、やみもなほ、ほたるの多くとびちがひたる。また、ただ一つ二つなど、
ほのかにうちひかりて行くもをかし。雨など降るもをかし。
秋は夕暮れ。夕日のさして山の端を近うなりたるに、からすの寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つ
など飛び急ぐさへあわれなり。まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。
日入りはてて、風の音、虫のねなど、はたいふべきにあらず。
冬はつとめて。雪の振りたるは、いふべきにもあらず、霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、火など
おこして、炭もてわたるも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちに
なりてわろし」
これは第一章のはじめの部分で春夏秋冬をつづったものですが、日々の日記を書いたもので
中には恋愛ものも出てくる、日記で、随筆といわれていますが、
僕は世界最古のブロガーと称したい(笑)
これは平安時代中期の966年にかかれたとされていますが、それ以前にこのような日記の本は私の知る限り
ないからです。
世にでたきっかけは、源経房がたまたま家をおとづれた際に「これは面白い」ということで
世間にだしたらあっという間に好評になり広まってしまった。
そんなこともあり10年の歳月をこの枕草子に費やすことになった。
非常に聡明であったが、当時は和歌や漢詩は男性(上級社会)が読むものいであり
女性でその知識を持っていること自体珍しかったが、彼女は父親からみっちりしこまれており
とても機知にとむ、和歌や歌はとても評判も高く名声も広がっていった。
清少納言がブロガーと思うところ
源氏物語が「もののあわれ」という感情があるものに対し
枕草子は「をかし」なんですね。
をかし=興味津々、楽しい。こんな情感がある。
文章のあちこちに「をかし」が出てくる。
とても興味津々の女性だったみたいで、日常のことから男女の関係のことから
色々つづっているのも、興味津々で「をかし」という好奇心で書いていたのだろうと思う。
この時代背景で考えると女性歌人自体めづらしく、更にここまで機智にとむ内容ものを
書けるというのも相当知識も高いことを示しています。
また、これを読んだ、源経房という、大物(左中将)がたまたまみて「面白い!」と
成らなければ、世に広がらなかった。このような方がいてこそ作品が広まり
今に伝わっている。
作者のクオリティも大事ですが、それを広めようとした源経房がいての
作品づくりともいえるかと思う。
きっと今に至るまで素晴らしい才能をもっているの方は大勢いるでしょうけど
この引き上げる力があってのこと。
私も日々、著者と触れ合う機会がありますが、眠っている人、隠れている才能なども
見逃さないように注意していこうと思います。
清少納言は世界最古のブロガー
でした。
石川博信
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