神仏習合 大きな和の精神

公開日: : 最終更新日:2023/07/22 未分類

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【日本の認め合う文化】

神社の神主とお寺の僧侶が共に国や国民の安寧を祈る。
不思議な光景と思いますか。

明治の神仏分離令までは、
全国当たり前のようにあった光景です。

神仏習合は、日本における宗教的な融合の概念を指します。

これは、神道と仏教が相互に影響を与え合い、

共存し合っている状態を表現しています。

神道は日本の原始的な信仰体系であり、

自然崇拝や祖先崇拝を中心に据えています。

一方、仏教はインドから伝わった教えであり、

悟りを求めるための修行や輪廻転生の概念を含んでいます。

これらの宗教は、古代からの歴史的背景や社会の変化により、

相互に交流し、融合していきました。

神仏習合の具体的な形態としては、

神社に仏像を祀る「神仏習合社」や、

仏教寺院に神社を設ける「寺社一体」といった慣行がみられます。

また、神仏習合の象徴的存在としては、

京都の伏見稲荷大社や鎌倉の鶴岡八幡宮などがあります。

これらの場所では、神道の神と仏教の仏が共に崇拝され、信仰の対象となっています。

神仏習合の背景には、

宗教的な考え方や信仰の自由度が高い日本の文化が関与しています。

さまざまな宗教的要素が融合することで、

個々の信仰を柔軟に受け入れることが可能となりました。

このため、日本人は神道と仏教を同時に信仰し、

神社と寺院を訪れるなど、両方の宗教的要素を結びつけた信仰活動を行うことが一般的です。

神仏習合は、宗教の境界を超えて交流し、

共存することを象徴しています。

これにより、日本の宗教文化は多様性と包括性を持ちながら発展してきました。

また、神仏習合は日本人の精神や価値観にも深く根ざしており、

日本の宗教的な景観や信仰のあり方に大きな影響を与えています。

 

神道、仏教と一見異なるものが、
認め合い、互いに国民の為に祈る。

写真は、春日大社の神主を先頭に、に向かう
興福寺の僧侶たちです。

神主が最初にお供えをし、祝詞捧げ、その後僧侶が般若心経を
唱える。

今では、珍しい光景かもしれませんが、
昔は、神社もお寺も人々はもとより、神主も僧侶も
日常的に、参拝していました。

日本は、クリスマスをお祝いし、除夜の鐘をお寺で聞き、初詣では、神社へ行く。
日常的にも、文化的にも違和感なく受け入れて
いると思います。

この精神性は、奥行きが深いものか、広いものか。
私は、日本の太古からの歴史や環境が大きく影響している
のではないかと考えています。

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【日本の原風景】

日本の文化を語る上で、気候や環境は大きな影響を与える

と考えられます。
これは、柳田國男の遠野物語で有名な岩手県遠野地方です。

例えば、宗教や信条が違うもの同士であっても

大災害のときには、力をともにする。

そのようにしないと乗り切れないことも太古から考えれば

数多くあったのではないかと思うのです。
柳田國男は、この物語を書いた明治時代に、

日本が海外へばかり関心を寄せ、今までの歴史や習慣などに
目を向けなくなったことへの警鐘の意味も、この本を創るに
あたり込めたそうです。

【此書を外国に在る人々に呈す
柳田國男 献辞 遠野物語】

西洋化がすすみ、日本的価値観がより低く見られていくことに
嘆きも、もっと自国のことを知ってほしいいう想いも
あったでしょう。

明治維新後、西洋の文化が入ってくると

【文明開化】

と学校でも教わります。
まるで、日本に今まで文明がなかったような言いようです。

日本は歴史深く、文化でも大国と思うのです。

時代は流れ、今では日本にあった大切な歴史や文化・伝統を
見直そうという動きも出てきています。

その一つで
新嘗祭再興プロジェクトがあります。

世界最古の収穫祭ともいわれる、日本の新嘗祭。

戦後は勤労感謝の日に変わってしまい日本人の多くが
忘れている、日本の、いや人類の尊いお祭りです。

昨年は始めて行い、200名以上の賛同者とともに、

世界遺産である京都の下鴨神社や全国各地での神社へ

奉納を行いました。

本年は益々、大きな運動になりそうです。

宗教を超えて、人類で万物に感謝をささげて

楽しいお祭りにして、良い社会を創って行きたいものです。

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石川博信

石川博信

2009年ジーレックスジャパン株式会社創業。 日本の文化や歴史好き。小学校時代は通信簿で「オール1」の落ちこぼれ。日本にある素晴らしいものごとを国内外に広めていきたい。 それが私たちの想いです。長い歴史と四季のある気候に育まれた日本文化は、国内では衰退しつつある一方で、海外では日本の食文化、武道、芸道からコミック・アニメまでその愛好者は増加しています。 国内においては、日本の持つ素晴らしいものごとを見直し、海外においては、様々な商品にある歴史、ストーリー、想いを伝えていく。 日本のものごとが国内外へ広がり、その中で日本の文化や精神性に触れる機会を多く創出し、日本の素晴らしさを知って頂く事が、日本そして人類にとってもより良い社会へ繋がると考えております。
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