日本の凄い神様【天皇が献上品を捧げた一言主大神】
公開日:
:
最終更新日:2023/05/15
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若き日の雄略天皇像 りりしさが伝わってきますね。
【天皇が献上品を捧げた神様】
天皇に献上するのではなく、天皇が献上する?
天皇が献上品を捧げた神様は
【一言主大神 ひとことぬしおおかみ】
雄略天皇が狩りにいかれた際に、
天皇と非常に身なりよく似た人、引き連れている御供も
そっくりな方々に出会います。(後で一言主大神とわかる)
天皇が名を聞くと、同じように言葉を返し、
矢を放つ用意をすると、同じように矢を用意する。
そこで、雄略天皇が、「互いに名乗りを上げよう」
というと、
「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神、葛城の一言主大神ぞ」古事記より。
良い言葉も、悪いことばも、現してしまう。
古事記ではこのように書かれています。
また一ある時、天皇葛城山に登り幸いでます時に、
百宮つかさつかさの人ども、悉に紅き紐著けたる青摺の衣を給はりて服たり。
その時にその向ひの山の尾より(尾根づたいに)、山の上に登る人あり。
既に天皇の鹵簿に等しく、またその束装の状、また人衆も、相似て傾かず。
ここに天皇望けたまひて、問はしめたまはく、
「この倭の国に、吾を除きてまた王は無きを。今誰人かかくて行く」
と問はしめたまひしかば、すなはち答へまをせる状も、
天皇の命の如くなりき。
ここに天皇いたく忿りて、矢刺したまひ、百官の人どもも、
悉に矢刺しければ、ここにその人どももみな矢刺せり。
かれ天皇また問ひたまはく、
「その名を告らさね。ここに各名を告りて、矢弾たむ」
とのりたまふ。
ここに答へてのりたまはく、
「吾まづ問はえたれば、吾まづ名告りせむ。吾は悪事も一言、善事も一言、言離の神、葛城一言主の大神なり」とのりたまひき。
天皇ここに惶畏みて白したまはく、「恐し、我が大神、現しおみまさむとは、覚らざりき」と白して、
大御刀また弓矢を始めて、百官の人どもの服せる衣服を脱かしてめて、拝み献りき。
ここにその一言主の大神、手打ちてその奉物を受けたまひき。かれ天皇の還り幸でます時、その大神、山の末に満みて、長谷の山口に送りまつりき。
かれこの一言主の大神は、その時に顕れたまへるなり。
言霊の化身のような神様で、凄い神様ですね。
雄略天皇は大神を畏れ、家臣たちの武具、着ている装束に至るまで全てを献上しました。
日本書紀においては互いに獲物への射掛けを譲り合いながら、
並べて共に狩りに興じあとは、宮近くまで送った
伝えられています。
天皇陛下が畏れ、献上品を捧げる。
しかも
信長的とも言われる雄略天皇が行ったということは、
言霊のもつ凄い力も知っていたのでしょう。
そして言霊のチカラを日常で活かすことができれば
行ってみたいと思いませんか。
石川博信
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